トーマの心臓

冬の終わりのその朝、1人の少年が死んだ。
トーマ・ヴェルナー。
そして、ユーリに残された1通の手紙。
「これがぼくの愛、これがぼくの心臓の音」。
信仰の暗い淵でもがくユーリ、父とユーリへの想いを秘めるオスカー、トーマに生き写しの転入生エーリク……。
透明な季節を過ごすギムナジウムの少年たちに投げかけられた愛と試練と恩籠。
今もなお光彩を放ち続ける萩尾望都初期の大傑作。

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コメント

  1. user より:

    よく聞く題名だったので、気になっていた漫画。
    男としては初めての世界で驚いたけれど、楽しく読み進めることが出来た。
    詩的な表現が多くて、漫画だけど文学的な要素も含んでいる。
    「トーマの心臓」という不思議な題名は、読み終わってみると素晴らしい題名だと気づかされる。
    どのキャラクターにも感情移入できて(悪い奴は別)、人間関係の設定が良く出来ていると思いました。
    萩尾望都に影響を受けたのが漫画家だけじゃなくて、小説家にも多いことも頷けます。
    個人的にはオスカーのカッコよさに惚れた。
    森博嗣の小説版もあるので是非読んでみたい。
  2. user より:

    永遠の名作。
    最近、森博嗣さんの小説を読んで、頭にきた。
    オスカーは、そんなじゃない!
     親友、なんて言葉を、あんなにたやすく、使ったりしないだろう。
    怒!
    萩尾望都先生の世界を壊さないで!
      もう、こっちを読み返して、気分をなおす。
    …やはり、名作だ。
    私は、オスカーが、大好きなのです。
    15歳にして、あの大人感。
    …素敵です。
  3. user より:

    『ぼくは ほぼ半年のあいだずっと考え続けていた
    ぼくの生と死と それからひとりの友人について・・・
    ・・・ぼくが彼を愛したことが問題なのじゃない
    彼がぼくを愛さねばならないのだ
    どうしても』

    非常に繊細。
    文学の質を備えている漫画。

    舞台はドイツのギムナジウム、主人公は自責の念から「自分には人を愛する資格がない」と心を閉ざす少年ユーリ。

    冒頭いきなり少年(トーマ)が自殺し、彼と生き写しの転校生の目を通じて、トーマがどんな人間だったかが明かされていく。
    次第に物語の焦点はユーリの苦悩へと移り、彼の再生までを丁寧に追う。

    一瞬同性愛ものかと思ったが(男子校で生徒同士がキスしたりしちゃうもんだから)、そういう体裁をとったのは、性愛を排し、不信と孤独、愛と許しという主題に集中するためとみた。
    彼らが口にする「好き」は、「きみの信頼を得たい」に近い。

    『ぼくは成熟しただけの子どもだ ということはじゅうぶんわかっているし
    だから この少年の時としての愛が
    性もなく正体もわからないなにか透明なものへ向かって
    投げ出されるのだということも知っている』

    トーマの手紙はどこまでも名文。

    ユーリはもらった翼でボンに飛び、神学校へ。

    なんだかもったいない気もするが、彼の苦悩が信仰と不可分だったことを思えば自然か。
    トーマの献身、エーリクの純粋さ、オスカーの優しさを、その人の愛ととるか、神の愛の現れととるのか。
    ユーリはそこに「神の愛」を見た。
    信仰のない私は前者かな。
    でも、多分どちらでも同じなのだ。
    それが彼を生かした、という意味において。

  4. user より:

    「トーマの心臓」は以前読んだと思っていたけれど、今回読んでみて気がついた、読んだことなかった!
    いや、トーマじゃなくて「11月のギムナジウム」を読んだんだったんだ。

    なので、今回は初読で一気読みするという贅沢だった。
    よかったんだけど、「11月のギムナジウム」がまとまっていて無理がないのに対しこの作品はなんか青いなという感じがしてしまったので評価は4。

    なんか、エーリクのマザコンぶりが鼻についてしょうがなかったというのもある。
    私はやっぱりオスカーのファンだな~。

  5. user より:

    大泉サロン関連本初読み1974年S49週刊少女コミック連載開始。
    初回読書アンケート最下位で打ち切り危機を
    乗り越えての誕生秘話。
    独ギムナジウム(寄宿学校)が舞台。
    ユーリに想いがあったトーマがある冬の朝死亡する、黒髪のユーリ、両親がいないオスカー、トーマにソックリマザコン転入生エーリク。
    人間の愛をキリスト教と絡めて問う少女マンガを超えたまるで小説のような作品同じギムナジウム竹宮惠子さん少女マンガ革命少年愛「風と木の詩」とは世界観違いを感じました。

     

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