トーマの心臓

冬の終わりのその朝、1人の少年が死んだ。
トーマ・ヴェルナー。
そして、ユーリに残された1通の手紙。
「これがぼくの愛、これがぼくの心臓の音」。
信仰の暗い淵でもがくユーリ、父とユーリへの想いを秘めるオスカー、トーマに生き写しの転入生エーリク……。
透明な季節を過ごすギムナジウムの少年たちに投げかけられた愛と試練と恩籠。
今もなお光彩を放ち続ける萩尾望都初期の大傑作。

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コメント

  1. user より:

    大泉サロン関連本初読み1974年S49週刊少女コミック連載開始。
    初回読書アンケート最下位で打ち切り危機を
    乗り越えての誕生秘話。
    独ギムナジウム(寄宿学校)が舞台。
    ユーリに想いがあったトーマがある冬の朝死亡する、黒髪のユーリ、両親がいないオスカー、トーマにソックリマザコン転入生エーリク。
    人間の愛をキリスト教と絡めて問う少女マンガを超えたまるで小説のような作品同じギムナジウム竹宮惠子さん少女マンガ革命少年愛「風と木の詩」とは世界観違いを感じました。

     

  2. user より:

    始めて読んだのは中学生の時でした。
    当時森博嗣が好きで、森博嗣がかなり褒め称えて紹介していたので購入。

    その時は、「オスカーとユーリ超イイ!
    w」という感想と、よくわからないけど洗われた気持ちになったなぁというぼんやりした感想でした。

    あれからしばらく経ち、何度も読み返しましたが、読むたび新しい感動があります。

    萩尾先生…すごすぎる…

    ユーリがトーマの言葉の意味に気付くシーンの美しさは異常です。

  3. user より:

    傑作だ。

    僕には難しい。

    難しいけれど読む度に彼らの心情を少しずつ理解出来ているような気がする。

    今回で3度目。

    やはり、以前より理解は深まったと思う。

    いかにオスカーがユーリを愛していたか。

    いかにエーリクがユーリを愛していたか。

    いかにトーマがユーリを愛していたか。

    いかにユーリがトーマを愛していたか。

    いかにユーリがエーリクを愛していたか。

    ユーリは皆を愛していた。

    翼をもぎ取られたというユーリ。

    しかし、ユーリに翼がなくともユーリを愛する人たちの力でユーリは飛べたのだ。

    ユーリは翼が無い天使なのだ。

    潔癖な年頃の少年の心情は柔らかく脆い。

    素直さ故に乱暴で
    素直さ故に暖かい
    傷つくのを恐れ
    傷をいつまでも忘れない
    けれど成長するのが少年だ

    美しく脆く儚く
    しかしたくさんの可能性を秘めた年頃を
    望都さんは描く。

    痛いほどの純粋さに僕はハッとする。

    僕にもその純粋さの欠片がまだ突き刺さっているのだろう。

    胸に深く刺さって永遠に痛みを伴う。

    そうでなくては大人に慣れない理由が無いのだ。

    大人になれず子どものまま死んでしまう子もいるとはポーの一族の言葉だけど
    僕は子どものまま死ぬことも成長することも叶わない、取り残された歯車なのだと思う。

    使われることがなく引き出しに忘れさられた歯車。

    心を震わせてくれるものがなくては生きてはいけまい。

    そう、望都さんが描く世界のような美しいものが

  4. これは名作

    母親に勧められて本屋で探し回って読みましたが、こんな古い作品でも電子書籍であるんてすね…いい時代だ…。
    これはBLのひと言で片付けてはならない作品。
    萩尾望都先生の他の作品も読んでみたくなった。
  5. user より:

    物語も、言葉も、描線も、聞こえるはずのない音楽も、全てが美しい。
    トーマのか与えた愛、エーリクの愛、オスカーの愛、そして神への愛。

    愛、というのは永遠のテーマであり語り尽くされることも描き尽くされることもなく、完全なる定義はきっとあたえられない。
    でも、『トーマの心臓』は、愛というものに1つの輪郭と答えを与えている。
    それは完全ではなく、あくまで1つの輪郭に過ぎないのだけど。

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