トーマの心臓

冬の終わりのその朝、1人の少年が死んだ。
トーマ・ヴェルナー。
そして、ユーリに残された1通の手紙。
「これがぼくの愛、これがぼくの心臓の音」。
信仰の暗い淵でもがくユーリ、父とユーリへの想いを秘めるオスカー、トーマに生き写しの転入生エーリク……。
透明な季節を過ごすギムナジウムの少年たちに投げかけられた愛と試練と恩籠。
今もなお光彩を放ち続ける萩尾望都初期の大傑作。

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コメント

  1. user より:

    BLというより、性別というくくりに捕われない愛の形、無償の愛を描いた作品であるかと。
    これを男女の愛にしてしまっては、この愛は表現できなかったものだと思う。
  2. user より:

    始めて読んだのは中学生の時でした。
    当時森博嗣が好きで、森博嗣がかなり褒め称えて紹介していたので購入。

    その時は、「オスカーとユーリ超イイ!
    w」という感想と、よくわからないけど洗われた気持ちになったなぁというぼんやりした感想でした。

    あれからしばらく経ち、何度も読み返しましたが、読むたび新しい感動があります。

    萩尾先生…すごすぎる…

    ユーリがトーマの言葉の意味に気付くシーンの美しさは異常です。

  3. これは名作

    母親に勧められて本屋で探し回って読みましたが、こんな古い作品でも電子書籍であるんてすね…いい時代だ…。
    これはBLのひと言で片付けてはならない作品。
    萩尾望都先生の他の作品も読んでみたくなった。
  4. user より:

    神様みたいな本だった。

    なにかを愛することってどうしても自己愛の裏返しになってしまうけど、トーマの愛は違う。

    冒頭の彼の遺書が、本編を読む前と後とでこんなにも意味合いが変わってくるとは思わなかった。

    「彼はぼくを死んでも忘れない」ということ、「彼の目の上にぼくがずっと生きている」ということ、そのおかげでユーリはこれからどれだけ心安らかに生きていけるか、トーマは全部分かったうえで彼に翼を捧げたんだ。

    代わりのいない人間なんていないってずっと思ってた。

    確かに「物質」的にいえば人間の代わりなんていくらでもいるかもしれない。
    私と似た顔、似た声、きっといくらでもいる。

    唯一代わりのきかないものは「思い」なんだ。

    オスカーにしか、エーリクにしか、ユーリにしか、そしてトーマにしか抱けない思いの形があって、その思いが人に向うことで、その人でしか満たされない「思い」がまた生まれていく。
    そうやって人はゆっくりと自分が存在する意味をみつけていくんじゃないかと思う。

    真実の愛なんて存在しないってここ最近ずっと思ってたけど、すくなくともここには、この本の中だけにはあった。

    現実にもあってくれ~

  5. user より:

    中学の時に2冊組コミック本で読んだ
    懐かしい作品。

    皆で何度も回し読みして今手元にある2冊の傷み具合も
    当時を思い出させて懐かしさがこみ上げます。

    私達の間では圧倒的にオスカーが人気でした。

    ドイツのとある寄宿制の男子校が舞台で、
    今で言うBLモノのハシリ?とも
    思われるだろうけど、改めて読みなおすと
    その手の香がほんのり漂いながらも
    ハッキリと別モノって思います。

    ある、事件をきっかけに
    人を愛する真心を封印してしまうユーリ。

    トーマは命を差し出して
    愛は全てを許すことが(他人も自分自身も)
    出来るとユーリに伝えたかったのかな。

    ラストで神学校へ1人向かうユーリと
    見送るエーリックとオスカー。

    救われたユーリの清々しさ
    友が去っていく寂しさ
    どちらも切なく愛おしい。

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