
受胎したキラの強大な共感能力は、キラが感応した者のみる夢を実らせる…。
キラはアシジンらプロジェクトの反乱者たちと行動をともにしていた。
新しいマザのお披露目のひグリンジャに導かれた世界の死を夢みる者たちにシンクロしたキラは大洪水を引き起こす。
沈みゆく世界の中で、海へ流されたキラは地球の生への律動と同調した。
そこでキラが見たものは!
萩尾望都
受胎したキラの強大な共感能力は、キラが感応した者のみる夢を実らせる…。
キラはアシジンらプロジェクトの反乱者たちと行動をともにしていた。
新しいマザのお披露目のひグリンジャに導かれた世界の死を夢みる者たちにシンクロしたキラは大洪水を引き起こす。
沈みゆく世界の中で、海へ流されたキラは地球の生への律動と同調した。
そこでキラが見たものは!
コメント
作り込まれた世界観に壮大なストーリー、どう畳んでゆく?グリンジャとキラは再会する?地球はどうなる?イワンはいったい何を研究していた?仕掛けだらけ、伏線だらけの本作、すべて納得のゆくところへ収束してゆきます。
最終巻では少しずつ、アチラコチラに散らばっていた登場人物やエピソードが、シティのセンターに集結してくる。
そこで、新しいマザ、センターが人工的に作り暗示をかけたマザが、再び民衆の目の前で死ぬ。
大混乱の中、テロを企てたアシジンの一派の手により、都市の水を司る7つの塔が爆破され、大洪水が起きる。
シティは滅びるのか?キラはどこにいるのか?
子宮が思考するとは…?
ラスト、この物語の悪役を一手に引き受けていたセンターの長官、マルグレーヴことメイヤードの、切ない背景が明らかになる…そういう設定だったのかお主…
汚染されている地球とプロジェクトを終わりにするつもりのカンパニー。
なにも決着はついておらず解決もしていないけれど、イワンが生み出したキラに、汚染された地球でも子供を産める新人類の要素が見つかりわずかな希望が残る…
そして、グリンジャとアシジンとキラ(正確には違う)が砂漠で再会し、再び3人の生活が始まろうとする力強く救いのあるエンディング…最高のSF大叙事詩でした…。
「もしも〇〇だったら」の仮定の先にある想像がSFだという気がする。
その世界は、想像であるというのに、作者の生きている現実の世界を色濃く映し出すような、そんな作品だった。
この作品はやっぱりメイヤードでしょう。
世界は静かな消滅にむかっていた。
赤く汚染された海、不妊を引き起こすウイルス。
人は生殖能力を失い、世界はただ一人の聖母マザと彼女の産んだ数万の息子たちでかたちづくられていると信じられていた。
そのマザを暗殺したグリンジャ。
疫病神と恐れられるアシジン。
夢の子供キラ。
彼らが出会い運命が動きだす…
誰の夢で世界はつくられているのか。
子宮は思考するのか。
着眼点がすごい。
でもそれが何十もの層になって結末を素敵な終わり方にしている。
これから始まる世界にみな同じ方向を向いて、それぞれの想像力で終焉を迎えられる感じ。
ほぅ。
やはり、
一緒にいたいと思う人と一緒にいれることが一番なのかな。
受け入れる強さと抗う強さ弱さも含めてグリンジャもアシジンも大好きだぁぁ!
これ、「百億の昼と千億の夜」に通じる終わり方かも。
でも、「百億…」は原作者が光瀬龍だけど。
キラの身柄をとり返そうとするメイヤードは、エスパーであるセンザイ師を招き、キラたちに対する攻勢をかけてきます。
一方グリンジャたちは、シティに混乱をもたらそうとするマーゴたちと行動をともにして、メイヤードを中心とするセンターに戦いをいどみます。
グリンジャとアシジン、キラの三人の関係を軸に、壮大なSF的世界観が緻密にとりまとめられており、テーマ的にかさなるところのある『スター・レッド』よりも完成度の高さを感じました。