イグアナの娘

その日、生まれてきたのはとても可愛い女の子だった。
だけどなぜか母親の目には、その子の姿がイグアナに見える…。
母と娘の間に横たわる愛と憎しみの葛藤を描いた表題作ほか、両親にスポイルされた少年が人生をみつけるために戻らなければならなかった場所「カタルシス」、アバンチュールへの一瞬の迷い「午後の日射し」、コミックス未収録の短編「帰ってくる子」など6編の異色傑作集。

レビューを見る

購入・お申し込みはこちら

コメント

  1. user より:

    画像がないのでわかりにくいですが文庫の方です。
    同じく小学館のPFコミックスでも出ていますが、(もちろん持ってますが(笑))こっちのがお勧め。
    コミックス未収録の短編「帰ってくる子」が入ってます。
    表題になっている「イグアナの娘」は菅野美穂主演でドラマ化されましたのでご存知の方も多いと思いますが、あれはあれでよかったと言う意見も聞きますが、原作ファンとしては安易にドラマ化してほしくなかった。
    50Pの短い話ですが、こういう親子の確執の話には弱くて泣いてしまいます。
  2. user より:

     ドラマ化もされたイチ作品。

     母と娘の確執。

     娘、長女がイグアナにしか見えない母親。
    普通の女の子が良い。
    次に生まれた次女は人間だ。
    嬉しい。
    夢見てたの、可愛い女の子、なんでも似合うのね。

     写真で見るぶんには普通の、人間の娘にみえる。
    でも、母親の目には、イグアナにしか見えない。

    「ブサイクなくせに化粧なんて!

     もし他の人の目にも娘がイグアナに見えたら、『あたし なんて言われるか』
    「小学生のくせにませちゃって……!

    「リカって頭いいの? あのブスいイグアナが? イグアナのくせになまいき!

     日々が過ぎ、大学受験の時期。

     馬鹿にしていた姉の行っている大学を受験したいと担当に伝えるマミ。

    「あなたの成績じゃ、もう二つほどランクを下げないと……」
     遊びに来たマミの恋人が言う、
    「美人の上に頭いいんだー」
     気づいてくる、母親による格差。

     リカは恋をした。
    イグアナなので食べてしまう!
    と恐れたが牛の彼は大丈夫。
    卒業と同時に結婚する。
    北海道と遠く離れた土地に彼と二人きり。
    母親の小言に悩まされずに済み、ほっとする。

     そして子供が生まれる。

     母親にどことなく似た女の子。

     イグアナか、夫に似た牛のような子供が生まれるかと思っていたのに、何故?と悩む。

     愛せない、と悩むリカ。

     そんなとき、マミから連絡が来る。

     母親が亡くなった、と。

     哀しくない。
    母親が亡くなったというのに哀しくない。
    それにショックを受けるマミ。

     家につき、顔を見てあげてと親戚に言われ、布をめくるマミ。

     顔を見たら、少しは悲しめるかしら?と思いながら、そうっとめくる。

     そこには、イグアナが居た。

     イグアナが、目をつむって、佇んでいた。

    「キャーーー」

     叫ぶ。
    人間であるはずの母親の顔がイグアナ。
    叫ぶ。

     落ち着いて!
    と親戚に慰められる。

    「わ わたしの顔に そ、そそ、そっくり そっくりよ!

    「そうよォ、前から言ってたのよ、ゆりこちゃんとリカちゃんはよく似てるって。
    そう言うと、ゆりこちゃんは、怒ってたけど……」

  3. user より:

    萩尾望都さんの作品によくみかける毒親のお話。
    コミカルにホラーで現実的なのにファンタジー。

    萩尾望都さんの表現はある程度理解出来てもある程度以上は不思議で仕方ない。

    なぜ比喩にイグアナを選んだのか……謎でありその辺りのセンスが刺さる。

  4. user より:

    昭和のグロテスクなまでの不潔さと清潔さ、そしてそこで既に示されていた女の生き方への疑義、このふたつが含まれているだけで、傑作だと言えよう。
    巻末の文章が江國香織なのも最高だった。
  5. user より:

    全ての作品が傑作!

    「イグアナの娘」…ドラマで有名だけど読んだら全然印象と違うから驚いた!

    「帰ってくる子」…大切な存在を失った人たちの想いが詰まった話!

    「カタルシス」…息苦しい場所から深呼吸できる自分らしさをみつけることの大切さを知る切ない話!

    「午後の陽射し」…他人同士が夫婦になる、当たり前ではないことを知る瞬間を大切に!

    「学校へ行くクスリ」…自分が自分であることを知るって難しい~あいての心をしりたくなるけど知る必要はないよね!

    「友人K」…気にしなくてよいのに気になる存在ってあるね。
    相手も絶対気になるはず!

    全てが当たり前を疑わせるお話!

    すごいな~

    ぜひ~

タイトルとURLをコピーしました